
赤鳥居 SAKE GIN CASK EDITION
赤鳥居カスクは、大吟醸ベースのジンを樽で熟成させた一本。バニラ香と米の旨味、45%の飲み心地、おすすめの飲み方までレビューします。
公開
蒸留所Distillery
スペックSpecs
容量と価格はレビュー時点のものです。
味わいAroma ring
ボタニカルBotanicals
販売店Where to buy
レビューTasting notes
赤鳥居カスクは、ちょっと変わった経歴の持ち主です。まず蔵が大吟醸を醸します。それをベースにジンを造ります。そしてアメリカンホワイトオーク樽で熟成させるんです。日本酒、ジン、樽。三つの個性がひとつのグラスに入っているんですよね。この記事では香りと味わいを紹介します。さらに45%の飲み心地、おすすめの飲み方まで。
まずはボトルから(第一印象)

正式名称は「赤鳥居 SAKE GIN CASK EDITION」。700mlのフルボトルで、佇まいがもう贈り物のそれなんですよね。
そして気になるのが、この「赤鳥居」という名前。神社の鳥居を思い浮かべますよね。じつはそのとおりで、ちゃんと理由があるんです。後ほどお話しします。
では、この一本が生まれた背景に入っていきます。
赤鳥居カスクの一番の魅力
この一本の魅力は、ひとことで言うと三位一体です。しかも、それぞれの要素に別々の技術が必要なんですよね。
元禄元年から続く、300年の蔵
造っているのは、佐賀県鹿島市の光武酒造場。創業は元禄元年、つまり1688年です。300年以上の歴史がある老舗の酒蔵なんですよ。
日本酒に焼酎、リキュールと幅広く造っています。そして掲げているのが「伝統 × 革新」。その新しい挑戦として生まれたのが、この赤鳥居 SAKE GINシリーズなんですよね。
「赤鳥居」に込められた願い
さて、名前の話です。かつてこの地には、祐徳稲荷神社の赤い鳥居がありました。長く土地を見守ってきた鳥居です。けれど、惜しまれながら解体されてしまいました。
その鳥居をいつか再建したい。そして地元・鹿島の誇りを未来へつなぎたい。その願いを込めて、このお酒は「赤鳥居」と名づけられています。
お酒の名前が、まちの願いそのものなんですよね。こういう背景を知ってから飲むと、味まで変わってくる気がしませんか。
大吟醸をベースにする、という選択
造りで驚くのが、ベースに大吟醸を使っていること。吟醸造りで培った繊細な技法を、そのままジンに持ち込んでいるんです。だから口当たりが、ほかのジンと根本的に違ってきます。
そこへジュニパーベリーや柑橘ピールを合わせ、さらに樽でじっくり熟成。つまり醸造・蒸留・熟成という三つの工程を、ぜんぶ自分たちで積み上げているわけですね。手間のかけ方が尋常じゃありません。
その品質は、第三者からも評価されています。東京ウイスキー&スピリッツコンペティション2026で銀賞を受賞しているんですよ。
では、使われているボタニカルを見ていきます。
使われているボタニカル
ボタニカル(=風味づけに使うハーブや植物素材)の構成は、意外なほどシンプルです。公式に名前が出ているのは、次の3つだけ。
- ジュニパーベリー(=ジンの香りの核になる実)
- レモンピール(=レモンの皮)
- オレンジピール(=オレンジの皮)
じつは、これでいいんですよね。ベースが大吟醸で、しかも樽で熟成させるわけですから。香りを足しすぎると全部が濁るんです。だから柑橘ピールで爽やかさだけを足している、というわけですね。
ちなみに公式には「佐賀県産のボタニカルをブレンド」という記載もあります。ただ品目名は非公開ですから、ここでは憶測を並べません。では、実際に注いでみます。
赤鳥居カスクの香りと味わい
グラスに注いだ瞬間
鼻を近づけて、まず「あれ?」となります。来るのはジュニパーではないんです。バニラのような甘い香り。公式もバニラやキャラメルを思わせる甘い香気、と説明しています。
これがアメリカンホワイトオーク樽の仕事なんですよね。正直、目をつぶって嗅いだらウイスキーだと思うかもしれません。そのうしろに、柑橘ピールの爽やかさがうっすら控えています。
ひと口飲んでみると
口当たりで、また驚きます。45%とは思えないほど、まろやかなんです。そして米の旨味がふくよかに広がります。ここが大吟醸ベースの本領ですね。
中盤は、甘みとコクが折り重なる感じ。複雑なフレーバーが、とにかく長く続きます。そして最後。ジュニパーベリーがすっと顔を出して引き締めるんですよ。ここでやっと「ああ、ジンだった」と思い出します。
正直に書くと、キリッとしたジンを期待すると方向性が違います。これはもうゆっくり味わうお酒なんですよね。とはいえ、だからこそ特別感があります。
この味わい、どう飲むのがいちばんおいしいのでしょうか。
おすすめの飲み方とどんな日に
公式がまず挙げているのはストレート。樽香と大吟醸の繊細さを、そのまま受け取れる飲み方です。
次にロック。氷が溶けるにつれて、甘みやコクが変わっていくんですよね。だから時間をかけて飲む夜に向いています。そしてソーダ割りなら、ボタニカルの香りが立って軽快になります。
シーン別のおすすめ
- ストレート:樽香を真正面から。誰にも邪魔されない夜に
- ロック:溶けるほど表情が変わる。ゆっくり語る時間に
- ソーダ割り:軽快で食事にも。食前から食後まで
ちなみにペアリングの提案も公開されていて、これがすごいんです。日本酒ペアリングの世界コンテストで世界一位を獲った廣口宗寛シェフが考案しているんですよ。しかも身近な食材で楽しめる内容とのこと。気になりますよね。
では、ほかのジンとの違いも整理しておきます。
似た系統のジンとの違い
| 項目 | この一本 | 一般的なロンドンドライジン |
|---|---|---|
| 味の方向性 | リッチ | ドライ |
| ベース | 大吟醸 | グレーンスピリッツ |
| 熟成 | アメリカンホワイトオーク樽 | 基本的になし |
| 最初に来る香り | バニラ・キャラメル | ジュニパー |
| 得意な飲み方 | ストレート・ロック | ジントニック・マティーニ |
もはや別のお酒と言っていいくらい違います。しかしこれは優劣ではありません。爽快な一杯がほしい日には、ロンドンドライのほうが素直。一方でウイスキーのようにじっくり飲みたい夜には、こちらなんですよね。
気になった方のために、買える場所もまとめておきます。
赤鳥居カスクはどこで買える?
基本はブランドの公式オンラインストアです。ギフト包装やのし、メッセージカードにも対応しているので、贈り物として注文しやすいんですよね。
ただし、ここは注意が必要です。毎月一定数量のみの出荷で、売り切れ次第終了。しかもお一人様3本までという制限があります。見かけたら、迷っている時間はなさそうです。
700mlで価格は1万円台。クラフトジンとしては高めですが、大吟醸を醸して蒸留して樽で寝かせる工程を思えば、納得の設定だと思います。変動しますので、購入前にご確認ください。
まとめ
赤鳥居カスクは、三つの顔を持つジンでした。バニラの樽香で始まり、米の旨味がふくらみ、最後にジュニパーが締める。一杯で三度、表情が変わるんですよね。
そして名前には、解体された赤い鳥居をいつか再建したいという願いが込められています。おいしさの向こうに、まちの物語がある一本。おいしければ、それで最高ですよね。
こんな人にとくにおすすめです。
- ウイスキーや日本酒が好きな人
- ストレートでゆっくり飲むのが好きな人
- 贈り物に特別な一本を探している人
- ジンの新しい体験を探している人
🍸 飲んでみたい方 → 公式の商品ページへ
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では、またの記事でお会いしましょー!
さあ、かんぱーい!
