
JIN7 series 00
JIN7 00は、指宿の焼酎蔵が造る芋焼酎ベースのクラフトジン。希少ハーブ芳樟と木頭柚子の香り、47度の飲み心地、飲み方までレビューします。
公開
蒸留所Distillery
スペックSpecs
容量と価格はレビュー時点のものです。
味わいAroma ring
ボタニカルBotanicals
販売店Where to buy
レビューTasting notes
JIN7 00は、ジンなのに最後だけ焼酎の顔をします。造っているのは、鹿児島・指宿の焼酎蔵。ベースが芋焼酎ですから、当然といえば当然なんですよね。しかも香りづけには、日本最古のハーブ農園の希少ハーブを使っています。この記事では香りと味わいを紹介します。さらに47度の飲み心地、おすすめの飲み方まで。
まずはボトルから(第一印象)

ボトルで気になるのが、下げられたタグ。これ、意味があるんですよ。じつは大山甚七商店の起源は、大山呉服店という呉服屋なんです。
そのルーツをデザインに込めたのが、あのタグ。反物につける値札のイメージですね。創業は明治8年、つまり1875年。150年の歴史が、ラベルの外側にちょこんと下がっているわけです。
では、呉服屋から始まった蔵がなぜジンを造ったのでしょうか。
JIN7 00の一番の魅力
この一本の魅力は、徹底した「指宿しばり」にあります。ベースも、柑橘も、ハーブも。ぜんぶ地元で完結させているんですよね。
「日本のハワイ」で、和甕を守る蔵
蔵があるのは、薩摩半島の最南端・指宿市宮ヶ浜。暖流の影響で平均気温は19度あり、ソテツが自生する土地です。だから「日本のハワイ」とも呼ばれているんですよ。
ここで大山甚七商店は、和甕(わがめ)仕込みという手のかかる方法で焼酎を造り続けています。タンクではなく、土に埋めた甕で発酵させるやり方ですね。効率だけを考えたら、まず選ばない方法です。
ベースは、地元で親しまれてきた芋焼酎
そのベーススピリッツが、本格芋焼酎「薩摩の誉 白麹」。長年、指宿で日常的に飲まれてきたお酒です。ここがこの一本の運命を決めています。
だって、ジンのベースに芋焼酎ですよ。ふつうはクセが強すぎて、香りづけが負けます。しかし、あえてそこを隠さない。芋の余韻を「特徴」として掲げているんです。
日本でここにしかない、希少ハーブ
香りづけの主役は芳樟(ほうしょう)。日本最古のハーブ農園である開聞山麓香料園のフレッシュオーガニックハーブです。しかもこの芳樟、日本国内では香料園でしか栽培されていないんですよ。
クスノキの仲間で、やわらかく甘い樹木の香りが出ると言われています。これ、けっこう驚きですよね。日本に一か所しかない畑の香りが、瓶に入っているわけですから。
加えて柑橘は、指宿産の木頭柚子をふんだんに。つまり地元の焼酎に、地元の柚子と、地元でしか採れないハーブ。すべて指宿から半径わずかな範囲で組み上げられているんです。
では、ボタニカルの中身を数字で見てみます。
使われているボタニカル
じつはこの一本、めずらしくボタニカルの構成比が公開されています。ボタニカル(=風味づけに使うハーブや植物素材)の内訳が数字で見られるジンって、あまりないんですよね。
| 要素 | 構成比 |
|---|---|
| 柑橘(木頭柚子など) | 40% |
| ジュニパーベリー | 28% |
| ハーブ1 | 13% |
| ハーブ2 | 13% |
| スパイス | 6% |
いちばん多いのが柑橘の40%。ジュニパーベリー(=ジンの香りの核になる実)は28%です。つまり数字の上では、これは柚子が主役のジンということになりますね。
ちなみにハーブ1・ハーブ2の中身は非公開。公式に名前が出ているのは芳樟だけですから、ここでは憶測を並べません。では、実際に注いでみます。
JIN7 00の香りと味わい
グラスに注いだ瞬間
最初に来るのは、柚子の青い香り。木頭柚子の皮をむいたときの、あのすっとした感じです。構成比40%は伊達じゃないんですよね。
そのうしろから、やわらかい樹木のような甘い香りがふわっと。これが芳樟でしょうね。ハーブといっても、ミントのような鋭さではありません。もっと丸くて落ち着いた香りです。
ひと口飲んでみると
47度ですから、当たりはしっかりあります。とはいえ、痛いアルコール感ではありません。口の中でまず柑橘が広がって、次にハーブがじんわり。
そして最後。ここで芋がやってきます。公式が「隠れた芋の余韻」と書いているとおりです。ふわっと甘くて、ちょっと土っぽい。まぎれもなく芋焼酎の余韻なんですよね。
ここは正直に書いておきます。この芋感、好みが分かれます。ロンドンドライジンのつもりで飲むと、たぶん驚きます。しかし焼酎が好きな人には、たまらないはずなんです。
この味わい、どう飲むのがいちばんおいしいのでしょうか。
おすすめの飲み方とどんな日に
公式がまず推しているのはロックです。理由は素直で、この一本の風味をそのまま確かめられるから。
じつは氷が溶けるにつれて、表情が変わっていくんですよ。最初は柚子がきりっと立ちます。だんだんぬるくなると、芋の甘みが前に出てくる。一杯で二度おいしい飲み方なんですよね。
シーン別のおすすめ
- ロック:まずはこれ。温度で変わる表情を追う夜に
- ソーダ割り:すっきりして食事に合う。和食と一緒に
- ジントニック:甘みで柚子がふくらむ。休日の昼下がりに
あなたはどっち派ですか。ロックで芋まで味わうか、ソーダで柚子だけ楽しむか。合わせる料理なら、刺身や煮物あたり。和食との相性がとてもいいんです。
では、ほかのジンとの違いも整理しておきます。
似た系統のジンとの違い
| 項目 | この一本 | 一般的なロンドンドライジン |
|---|---|---|
| 味の方向性 | シトラス | ドライ |
| ベース | 本格芋焼酎 | グレーンスピリッツ |
| 度数 | 47度 | 40〜47% |
| 余韻 | 芋の甘みと土の香り | ジュニパーのキレ |
| 得意な飲み方 | ロック・ソーダ割り | ジントニック・マティーニ |
いちばんの違いは、やはり余韻です。しかしこれは優劣ではありません。カクテルの土台にするなら、ロンドンドライのほうが素直。一方で和食と合わせる一杯を探しているなら、こちらが強いんですよね。
気になった方のために、買える場所もまとめておきます。
JIN7 00はどこで買える?
入手先は、まず公式オンラインストア。加えて焼酎専門店やジン専門店、大手の通販サイトでも扱われています。比較的、見つけやすい一本なんですよね。
ありがたいのが、60mlのミニボトルがあること。好みが分かれるタイプですから、まず小さいサイズで試せるのは安心です。700mlのフルボトルは4,000円台。変動しますので、購入前にご確認ください。
ちなみに蔵では見学の予約も受け付けています。指宿に行く機会があれば、のぞいてみるのも楽しそうです。
まとめ
JIN7 00は、地元を隠さないジンでした。柑橘40%という設計で柚子を主役にしながら、最後にちゃんと芋が出てくる。そこを消さなかったのが、この一本の個性なんですよね。
ジンらしいキレを求める人には、たしかに向いていません。けれども焼酎が好きなら、これほど楽しい一本もないはずです。おいしければ、それで最高ですよね。
こんな人にとくにおすすめです。
- 芋焼酎が好きな人
- 和食と合わせるお酒を探している人
- 柚子の香りが好きな人
- ロックでゆっくり飲むのが好きな人
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では、またの記事でお会いしましょー!
さあ、かんぱーい!
